朝から図書館に出掛けた。
予約しておいた「バーナード嬢曰く」という漫画の借りる順番が回って来たのだ。
それからいつものように阿倍野のホリーズカフェでモーニングセットを食しつつ、舞城王太郎の「淵の王」を読み始める。
冒頭30頁ほど読んで疲れたので本を閉じた。
今日はいい天気だ。
出掛けるにはまたとない秋晴れだ。
本日、堺市で開催される文学フリマに出掛ける。
コミケのように同人小説サークルが集まって、自作の本を売る人々が大勢いた。
いかに手に取ってもらい、立ち読みしてもらって気に入ってもらえるかが勝負の分かれ目と言った空気が漂っていた。
ちょっと中身を見てみようかと思っても、長机一つ挟んだだけの距離で
「さぁ、手に取って読んで下さい」
と言わんばかりにマジマジと視られていてはなかなか手が伸びない。
何せ気が小さいからな。
それにしても今の同人小説というのは装丁も凝っていて、普通に書店で並んでいる小説のような見栄えなのだね。
驚いたよ。
学生が多かったことから想像すると、家賃や生活費は親の仕送りで何とかしつつ、バイト代のほとんどを同人誌作成に充てているのだろうか。
もしそうなら羨ましい限りの暮らし向きだな。
結局会場内をぐるりと一周、反対方向からもう一周、計二周して、立ち去ることにした。
その後、同じく堺市にあるミュシャのミュージアムに足を延ばす。
ちょうど一ヶ月ほど前に来た時には品切れだったA3のポスターが補充されたらしい。
以前来た時に、また入荷されたら連絡をもらえるようにお願いしておいたのだ。
目当てののA3ポスター一枚とポストカードを二枚買う。
ポストカードの方は、前回は人にあげるお土産分を探すことに夢中で、自分の分をすっかり忘れていたのだ。
こういう時いつも、つくづく自分っていい奴だなって思う。
ミュシャミュージアムで買い物を済ませた後、餃子の王将かお好み焼きかで迷ってお好み焼きを食すことにした。
汗をかいたためか、身体が塩分の高そうなものを求めるのだ。
天王寺に到着すると、人がやたらと上を見上げてる。
上というか、空か。
釣られるように私も見上げてみたら、飛行機雲が一筋伸びていた。
そんな珍しいものでもあるまいに、前を歩くカップルの女性がスマホでその写真を撮っていた。
釣られて私も撮ってみた。
街の空はいつからこんなにも狭くなったんだろう。
私の背が伸びて、空までの距離が近くなったからではあるまい。
背の高い建物たちが視界を遮って、私から空の眺めを奪っただけに過ぎない。
ただそれだけの話だ。
なのに何だか切ない気分になるのは秋だからだろうか。
帰る途中でロフトに寄り、無印良品でポストカードを飾るフレームと、人をダメにするソファと噂のビーズクッションを眺めた。
意外と無印の小物類は安いんだよね。
家具とか食器、衣服の類いは微妙にいい値段するんだけど、小物類は質を考えるとかなり手頃だなってのが多い。
なかなかいいフレームが安くで見つかった。
ビーズクッションの方は以前から大きさが気になっていたのだが、Mサイズというのが出ているらしく、その大きさを確かめてみたかったのだ。
側面を伸びない布地にして座ってみたところ、横幅68㎝。
伸びる方の布地を側面にすると、もう少し広がるんだろうな。
やはりデカいか。
何よりうちのねこがちょっとでもいたずらしようものなら、一瞬でダメになりそうな気もする。
こうして私の今日一日の小冒険は終わりを迎え、部屋に着いた途端、眠りに落ちたのだった。
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