溜まって困る

2015年8月30日

フリートーク

t f B! P L


灰原は積読書が溜まってきて困っていた。
購入したものの手つかずのものだけで百冊を超えているというのに、加えて図書館から借りてくるのだから始末が悪い。

借りているのは合計七冊。来月の六日までに一冊、十八日までに五冊、二十九日までに一冊を返さねばならない。
それまでに何としても読み切らねばならない。
期限は守る。
それが彼の信条だ。
しかし気分はもう多重債務者のようであった。


自分に問い掛ける。
なぜ読むのだ。
吾輩は読むよりも書くことを優先しなければならぬというのに。
なぜ借りる。
借りれば返さねばならぬ。

貧乏性ゆえに、どうせ返すなら読んでから返そう。
そうなるに決まっている。
そうなれば書く時間を削ってまで読むことになるではないか。
そうなるのがわかっていながら、なぜ読むことを、そして借りてくることを止めぬのだ!

しかし一方、心のどこかで三日に一冊のペースで読み切れば何とかなるとも思う。
そうするとブログとか書いてる余裕ないよなぁ。創作も進められないし。

ええい。だから言っているではないか!
もう借りるのはよせ! 今所有している分を全て読み終えるまで買うな、借りるな。
うん、わかった、そうする。
そうした一人会議を経て出た決議であるというのに、恐らく反故にするであろうことも灰原は承知しているのだった。

このブログで探す

最新の記事

プライバシーポリシー

当サイトでは、Googleアドセンスなど第三者配信の広告サービスを利用しています。このような広告配信事業者は、ユーザーの興味に応じた商品やサービスの広告を表示するため、当サイトや他サイトへのアクセスに関する情報 『Cookie』(氏名、住所、メール アドレス、電話番号は含まれません) を使用することがあります。 またGoogleアドセンスに関しては、このプロセスの詳細およびこのような情報が広告配信事業者に使用されないようにする方法について、こちらで詳細がご確認いただけます。

アクセス解析ツールについて

当サイトでは、Googleによるアクセス解析ツール“Googleアナリティクス”を利用しています。 このGoogleアナリティクスはトラフィックデータの収集のためにCookieを使用しています。 このトラフィックデータは匿名で収集されており、個人を特定するものではありません。 この機能はCookieを無効にすることで収集を拒否することが出来ますので、お使いのブラウザの設定をご確認ください。 この規約に関しての詳細はこちらをご確認ください。

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *

QooQ